幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



とにかく、今までの銃とは比べ物にならない速さ。


そんなものを向けられては、刀の味方はどうすることもできない。


赤い血が夜空に舞い、味方が倒れていく。


「くそ!」


総司は立ち上がり、砲手へ刀の先を向ける。


「新撰組局長・土方歳三!参る!」


そうしてわざわざ大声を出すと、ガトリング機関銃の前に躍り出た。


「新撰組だと!?」


敵は当然、総司を狙う。


総司は機関銃の先を向けられながら、甲板の上を軽やかに走り抜けた。


回天から銃口を遠ざけるためだろう。


でも、無茶すぎる。


弾丸は総司の体のぎりぎりのところを飛んでいく。


「やめて!」


防戦一方の総司。


一瞬でも立ち止まれば、たちまち蜂の巣になってしまう。


あたしは砲手の後ろから攻撃しようと思った。


そのとき、回天の方から声が。