「総員、斬り込み用意!このまま甲鉄に突っ込んで、乗り移るぞ!」
力強く響く声が、兵士たちを勇気づけていく。
そのまま船は荒波の中を進み、宮古湾へ入った。
「敵艦、八隻発見」
は、八隻……。
もう、考えてもしょうがないや。
やるしかないんだから。
やがて甲鉄の姿が夜の闇の中に現れた。
「よし、接舷しろ!」
総司が怒鳴ると、掲げていたアメリカ国旗が降り、日の丸の旗が掲げられる。
回天はそのまま、甲鉄の左舷に突っ込んだ。
軸先が甲鉄の甲板の上に重なる。
「斬り込め!」
って言われても、船は揺れるし、軸先は細いし。
これじゃ、飛んで乗り移る前に海に落ちちゃう。
「しょうがないなあ!」
ここは、元忍のあたしががんばるか!
あたしは誰より先にまとめた縄を肩にかけ、穂先の上を走って、甲鉄に飛び移った。



