「くそう……撤退!撤退―!!」
旧式の武器しか持っておらず、砲手を捕縛された松前兵は撤退を始める。
そのうちに焦げたようなにおいがしてきたと思ったら、城から火の手が上がった。
「自らの手で城に火を放ったか」
気がつくと、総司がそばにいた。
「よくやったな。助かったぜ」
くしゃりと頭を撫でて微笑む総司。
見とれる間もなく、それは戦場の厳しい指揮官の顔に変わる。
「皆の者、よくやった!しかし、戦いはこれで終わりじゃない。気を抜くな!」
その言葉通り、6日後には逃げた松前兵を追い、土方軍は江差へと出陣。
またまた大砲を構えている敵の背後から近付き、正面に迫った本隊からの威嚇射撃に敵が怯んだ瞬間、突撃し勝利をおさめた。
こうして、すべての蝦夷地は旧幕府軍の支配下におかれることとなった。
「やっと……やっと温かいところで一息つける~!!」
あたしたちは五稜郭へ凱旋。
12月、旧幕府軍は蝦夷地を平定したとして、祝砲を鳴らした。



