「げほ……っ。なんですか、これは」
「飲んで!効くかわからないけど」
「わからないんですか……」
銀月さんは横になったまま、呼吸を整える。
「楓!銀月!」
突然の声に驚いて顔を上げると、目の前に白い光が飛び込んできた。
「平助くん!」
「大丈夫?」
平助くんは人間の姿になり、銀月さんの横にひざまづく。
「どうしても狼の群れが気になったんだ」
そう言うと、あたしよりも軽々と、銀月さんの体を抱き上げる。
「銀月、かっこつけすぎだよ。
同じもののけなんだから、俺に連絡するなり相談するなりしてよ」
「藤堂殿……」
「散々助けてもらったんだ。見捨てたりしない!」
そう言うと、平助くんの体が白く光る。
その頭に尖った耳が、お尻から白いふさふさのしっぽが現れた。
「楓、銀月は任せて。お前は総司のところへ!」
「うん、ありがとう平助くん!」
あたしは背負われた銀月さんの前足を、ぎゅっと握った。



