「ええ……彼らの奇襲作戦を……直前に察知しましてね……」
つまり、銀月さんたちは会津に向かってきていて、夜にもののけと同化した敵の奇襲から、味方を守ってくれたってこと?
「あの……憎き忍が……うまい具合に結界を張ってくれましたよ……」
「もういい、話すな!」
目の前に迫った敵を斬り伏せながら、総司が怒鳴った。
「あのおかげで……あなたたちを、巻き込まずに……。
もののけの戦いは、もののけどうしで……終えることが、できたようです」
「話すなっつってんだろ!早く戦場を離れろ!」
「残りのもののけも……もう……人間とは手を切り……海に、帰った……はず……」
「わかったから!逃げろ、銀月!」
総司の悲鳴のような声が響いた。
このままじゃ、銀月さんが力尽きてしまう。
あたしだって、そんなの嫌だ。
短い間だったけど、一緒に戦ってきたんだ。
困ったときはいつも助けてくれた。
「あたしが……行く!」
全力を振り絞り、重たい銀月さんの体を背中に背負う。
ひざにずしりと鉛を付けたようで、なかなか思うように動けなくてフラフラした。



