そして朝日に照らされた峠のふもとに、あたしたちは見た。
一面に広がる獣の遺骸と、人間の姿に戻った、敵の骸を。
「あれは……!」
驚く味方たちの戦闘で、総司が顔色を変えた。
倒れた獣の中に、狼の群れを見つけたからだ。
「まさか……銀月さん?」
彼らが、いつの間にかこんなところに来ていたの?
もしかして、あの中に銀月さんが……
「まさか……」
体中傷だらけのもののけたちの遺骸。
双方の血に濡れた大地。
あまりの光景に言葉を失っていると、左手の山の方から砲声が聞こえた。
「敵の進軍!?」
まさか、これだけ大量の人数を失って、まだ敵がいるって言うの?
驚いている間もなく、峠に敵軍が流れ込んでくる。
「ここからは人間同士の戦いだ。おめえら、気を引き締めてかかれ!」
総司が刀を抜いて振り上げると、味方の気合が響いた。
隊列を組み、敵の方へ突撃する。
けれど、敵の数が圧倒的に多いらしく、味方はあっという間に峠のふもとへと押されてしまった。



