幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



「なんだこれは?」


「土方先生、どういうことでしょう?」


起きてきた味方に声をかけられる。


「わからん。警戒を続けろ」


霧の中からは、不気味なくらい何の音もしなかった。


いくらのぞいてみても、何が起きているのかわからない。


苛立ちと不安が募る中、突然足元に白い光が飛び込んできた。


「あ!」


平助くんだ。


察したあたしは、慌てて味方から離れて木陰に隠れる。


「平助くん、これはどういうこと?」


話しかけると、光は狐の姿に変わった。


「詳しいことはわからない。俺と一が最後に見たのは、大量のもののけと、新政府軍が衝突するところだった」


「もののけと敵が?」


「例の、もののけと同化した人間たちだよ。気づかなかったのも無理はない。何の足音もしなかったんだから」


こそこそと話していると、総司が遅れてやってきた。