「悪いな……総司」
返り血を浴びた土方さんの顔が、苦しそうに歪んだ。
その手は、総司の血で真っ赤に染まっていた。
「こうでもしなきゃ……お前は俺の形見を、受け取ってくれねえだろ……?」
総司の横に寄り添うように、土方さんの体が倒れる。
その胸から、光の球体が抜け出そうとしていた。
「やってくれ、斉藤……」
「……御意!」
覚悟を決めたように、斉藤先生はその瞳ににじんでいた涙を振り払った。
そして、目を閉じて真言を唱え始める。
「総司、総司……!」
総司の口から、ごぼりと血が吐き出される。
苦しいようで、呼吸がたちまち荒くなり、だんだんとそれが細くなっていく。
総司の体の寿命が尽きる……。
切れ長の瞳も、黒い髪も、長い指も、広い背中も、何もかも、ただのかたまりになってしまう。
そう思うと切なくて、あたしの方がちぎれてしまいそうだ。



