「一……本当にそんなことできるのかよ?」
「局長、それは確実な方法ではありません。俺ができるのは、あくまでも真似事です」
それくらい、ひとつの術を完成させることは難しい。
斉藤先生の悔しそうな顔から、その事実が伝わってくるようだった。
「いや、お前ならできる。
お前はいつも、俺の無茶な命令を、確実にこなしてくれたじゃないか」
「土方……局長……」
弱弱しい視線で微笑む土方さんを、斉藤先生が悲しい瞳で見つめる。
「平助。お前はもののけになってまで、新撰組のために戦ってくれたな。
どうか、斉藤と協力して……これからの新撰組を頼む」
「そんな、俺、途中で離隊して、すごく迷惑かけて……少しでも恩が返せたらって……」
「お前は帰ってきれくれたじゃねえか。それだけでじゅうぶんだ」
土方さんらしからぬ優しい言葉に、平助くんの大きな瞳に涙がにじんだ。
「楓……」
名前を呼ばれ、にぎる手に力を込める。



