「斉藤、何か手の施しようがあるか?」
「申し訳ありません。文をいただいてから、ずっと考えていたのですが……」
すまなさそうにうつむく斉藤先生に、土方さんは「そうか」と短く応えた。
「どうにかならないのかよ、一?」
平助くんが苛立った表情で斉藤先生に詰め寄る。
「陰陽術は万能ではない。相手の術を返すにしても無効化するにしても、その術の本質がわからなければ、対応する真言も札もわからん。
それに、傷つけられた魂を修復するには、他の方法が要るはずだ。
土方局長を助けるには、この呪術に対抗する新しい術を、一から作るしかないだろう」
「じゃあ、それ作れよ!今すぐ!」
「できることなら、とうにやっている!」
感情的になる平助くんに、珍しく声を荒らげる斉藤先生。
「やめろ、二人とも!」
総司が中に割って入ると、二人は共にそっぽを見てしまった。
二人ともきっと、土方さんを助けたいという思いは同じなのに……。



