短い手足が、元の長さに戻っていく。
体が重くなる。
でも、これでいいんだ。
子供のままの俺じゃ、楓を守ってやれないから。
「生きなきゃ……ならないですね。最後の最後まで」
「ああ」
例え、すべての夢が儚く散っていこうとも。
最後のひとひらが落ちるまで、俺は生きなきゃならない。
大切なひとのために。
「じゃあ……私たちは一足先に行っているよ」
「いつかはみんな、同じ空に還るんだ。また会えるから、あんまり急いで来るんじゃないぞ!」
道場中に、丸い光が浮かぶ。
それは懐かしい景色を溶かし、無の白色に変えていく。
二人の笑顔に手を伸ばした瞬間、俺はまぶしい光に包まれ、思わず目を閉じた。



