幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



短い手足が、元の長さに戻っていく。


体が重くなる。


でも、これでいいんだ。


子供のままの俺じゃ、楓を守ってやれないから。


「生きなきゃ……ならないですね。最後の最後まで」


「ああ」


例え、すべての夢が儚く散っていこうとも。


最後のひとひらが落ちるまで、俺は生きなきゃならない。


大切なひとのために。


「じゃあ……私たちは一足先に行っているよ」


「いつかはみんな、同じ空に還るんだ。また会えるから、あんまり急いで来るんじゃないぞ!」


道場中に、丸い光が浮かぶ。


それは懐かしい景色を溶かし、無の白色に変えていく。


二人の笑顔に手を伸ばした瞬間、俺はまぶしい光に包まれ、思わず目を閉じた。