「痛う……っ。傷を負わされたのは、久しぶりだ……」
朧の動きは鈍くなったけど、総司も脳へ衝撃を食らったのか、ふらふらしてなかなか直立できないでいる。
「もう遊んでいる時間もない」
ふらりと前を見た総司に、朧は苦無をかまえ、投げつけた。
「総司!」
思わず目をつむってしまいそうになる。
そんなあたしの横をすり抜け、大きな影が総司の前に立った。
キインと、苦無が撃ち返される音がする。
「近藤さん!」
平助くんが叫ぶ。
総司の前に立ったのは、近藤局長だった。
その手には、総司が捨てていった刀が握られている。
「新撰組局長・近藤勇。参る!」
局長は刀をかまえ、朧に向かって走りだす。
「楓様、いまのうちに頭領を」
銀月さんもそう言い、朧の方をにらみ、地を蹴った。
平助くんもそれに続く。
三人で連携で攻撃すれば、勝てるかもしれない。
あたしはまだ足元がおぼつかない総司の元へ走る。



