霧を避けて、平助くんは敵の背後に回る。
そして、今度は頭の上から冷気を吹きかけた。
「うっ」
どうやら目やまつげの周りを凍らせることに成功したみたい。
敵の動きが一旦止まる。
「あーそうだよ、俺は御陵衛士だけじゃなく、新撰組にとっても裏切り者だよ!
だからこそ、再び受け入れてくれた人たちのために、役目を果たさなきゃならないんだ!」
平助くんの体が白く光り、上空へと昇っていく。
その光はまぶしく、敵が目を開けられないうちに、豪快な吹雪へと変わった。
「凍れえええええっ!」
平助くんの声が結界中に響き渡ると、吹雪は敵の周りに収束する。
びゅうびゅうと音が鳴り、吹雪のなかは白くて敵の姿が見えないほどだ。
「おのれ……裏切り者が!」
加納がその様子を見て、忌々しげに怒鳴る。
そして総司から離れ、上空の平助くんに向かい、霧を吐き出そうと息を吸う。
「させるかっ!」
そんな加納を総司が放っておくわけがなく、彼は刀を手に走り、敵の尾っぽの上からそれを振り上げた。
しかし。



