「う……うう……」
「えっ?」
「あああ……」
しゃがみこんでしまったかと思うと、敵は頭を両手で抑えたまま、地面に伏してしまった。
その手の甲から、鱗が消えていく。
「どうして?」
注意しながら近づくと、その敵がもう息をしていないことがわかった。
「死んでる……いったい、どうして?何もしていないのに……」
顔を上げると、あちこちで敵兵がひとり、またひとりと倒れていく。
「ちっ、役立たずが。もう少しもつと思ったがな」
忍が倒れた兵を見て吐き捨てるように言った。
ちっとも意外そうじゃない態度で。
「まさか……無理な呪術をかけたせいで、彼らの体に負担がかかったの?」
総司の狼化と同じなんだろうか。
この人たちは、もともとただの人間だった。
無事にもののけと同化したといっても、その力を無理やりに引き出して使うようなことをすれば、体に負担がかかって当然だ。



