「体は無理だ。顔を狙え!目には鱗がねえはずだ!」
って言われても、目だけを狙うなんて、難しいに決まっている。
それでも味方は敵の頭を重点的に狙い、銃を撃ち続ける。
「そんなことをしても無駄だ……」
どこからか、突然男の声が聞こえた。
くぐもったような、低い声だ。
「誰だ!」
副長が叫ぶと、その男は敵の後方から高く跳躍し、姿を現す。
その髪は銀色で紫の瞳を持ち、黒い忍装束を着ていた。
口元を覆っているために他の顔の作りはわからないけど、その髪と瞳の色で判断材料はじゅうぶん。
「岡崎の忍か!」
総司と平助くんも駆け寄ってくる。
少し離れたところに着地した忍は、死んだ陽炎に似ていた。
きっと彼の血縁の、岡崎一族純血の忍だろう。
「こいつらは俺たち一族が強化した。昼でも動けるし、数もまだまだいる」
撃たれてもなかなか倒れない敵は、もう味方の目前まで迫っていた。
「忍がもののけを強化しただと?」
副長が刀の柄に手をかける。
同じように、総司と平助くんも臨戦態勢に入った。



