その勢いで切り裂かれた敵の首元から血が噴き出したかと思うと、そのまま右手だけで隣にいた敵を斬り倒す。
空いた左手で鞘を腰から抜くと、斬りかかってきた別の敵の刀を受ける。
鋼が打ち合う音が響いたかと思うと、総司は鞘で敵の腹を突いた。
その体が吹っ飛び、後列の敵を巻き添えにして倒れるのを見届ける間もなく、総司は鞘を捨て、両手に持ち替えた刀で、空間をぐるりと後方へなぎ払う。
すると、後方から近付いてきた敵の首が弧を描いて遠くへ飛んでいった。
すごい……京にいたときの剣の、そのままだ。
「総司、強っ」
平助くんは鬼のような総司から多少引きながら、人の姿で剣を振り回していた。
軽やかに舞うようなその剣筋も、変わっていない。
感心している間にも敵はいつの間にか竹藪中に散らばっていて、そこかしこで斬り合いが始まった。
味方は目の前の敵を相手にすることに真剣で、総司や平助くんの正体に気づいていないみたい。
まあ、もともとの新撰組隊士もだいぶ少ないもんね。



