幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



「総司、俺らの出番かなっ?」

「おう、平助。やっと暴れられるな」

「こらこらこら!」


相変わらず、斬り合いになるとやけに楽しそうなんだから。


「大丈夫、昼間だし狼化はしねえよ。たまには剣を振るわなきゃ、体がなまって仕方ねえ」


体がなまるって……それ以前に、あんた病人でしょうが。

でも、すでに腰の刀に手をかけてしまっている総司を止めることは、多分できない。

副長が一人で戦っているのに、見ているだけで気が済む二人じゃないもの。


「もう!みなさん、敵ですよー!たくさんこっちに向かってきてまーす!」


大声を出すと、味方がこちらに気づいたようだ。

後列の部隊が、銃を置いて刀を抜きながら駆けつけてくれた。


「なんだよ……俺たちだけで、じゅうぶんだってのに、なあ!」


総司は言いながら駆け出し、目に見えない速さで剣を抜く。