総司。
総司。
あたしこそ、ありがとう。
出会ってから、色々なことがあったね。
つらいことや、悲しいこともたくさんあった。
戦い続けた毎日。仲間の死や、挫折や、敗北。
その間にあった、つかの間の安らぎ。
初めて知った、唇の熱さ。
あんたが噛みついた、首の傷痕。
口から心臓が出るくらい緊張しながら、その腕に抱かれた日。
これからもずっと一緒だと言ってくれた、桜の蒔絵の櫛。
あんたと過ごした日々の全部が、あたしの宝物だよ。
そして、あんたもそう思っていてくれるなら……こんなに幸せなことはない。
「近藤先生と約束したんだ。
生きている間は、全身全霊をかけてお前を守る」
そう言うと、総司はぎゅうっと力を込めて、あたしを抱きしめた。
あたしは泣きながら、深く息を吸いこむ。
総司のにおいを忘れないように。
この腕や胸の温かさを。
低く、あたしの心を揺さぶる声を。
忘れないように、魂に刻み付けて、生きていくんだ。



