何回やっても負けてしまう。


ババ抜き、七並べ、神経衰弱、大富豪、スピード、戦争。

カルタに花札に、人生ゲーム。


部屋中散らかる中、私は寝転んで色々と諦めた。


やっぱハンデあっても勝てやしないとは。

悔しくて皇汰を枕でビシビシと殴りながら、葵も枕を投げる。


でも、葵は本当に楽しそうな真っすぐな笑顔を此方に向けるから、なんとなく何も言えなくなった。


楽しんでいるなら、ま、いいか。

そう思えるぐらいには私もこの空気に慣れてしまっていた。


同じ屋根の下、私と皇汰と葵。

けれど私たちの距離はバレバレで測定不能。


一緒に寝転びながら、窓からチカチカ光る星を眺めても、何だか遠くに感じられた。

でも、それが心地良いとさえ思ってしまう、不安定な関係。