そんなのんびりした時間も過ぎて、皆が着替えて外に集まりだした。

私も皇汰も外へ向かう。



「へいらっしゃい! お代わりかな?」

碧色で胸元に桜の模様の甚平は、ドラガンさん。

炙ったスルメを私に見せてきた。


「焼き鳥どーぞ」

「あれ? トウモロコシは食べた?」

紅色で背中に鯉は、リヒトさん。

色違いで黒はトールさん。


「じゃあヨーヨー釣りしようかー」

葉瀬川さんは橙色で紅葉。

皆、センスの良い、よく似合った甚平を着ている。


「じゃあ、焼き鳥食べつつヨーヨー!」

「レベル高いな」


苦笑する皇汰の手にはビニール袋に入ったスーパーボール。


「障害がなきゃつまらんだろ」


ヨーヨー釣りの中に遠慮無しにスーパーボールを入れて、葉瀬川さんが「嗚呼」と感慨深げに呟いた。