月光の下








「愛川さ~ん。あんたの母親、また知らない男と歩いてたんだって~。うちのママが見たって」


「あんな親持って、可哀想~」




学校で、
自分の席に座って窓の外を見てたら、派手系の子達が声をかけてきた。




もちろん、馬鹿にするため。






「愛川さんもさぁ、本当は遊んでるんじゃない?」


「言えてる~。毎日遊び歩いてたりして」


「黙ってないで何か言えば?しゃべれないの?」




私は完全無視した。
何を言われても黙ったまま。







「こいつ、口ないみたい。存在感のない、とんだクソ女じゃん」



ハッと、
鼻で笑う声がした。






どんなに傷ついても、イラッときても、ひたすら無視を貫いた。