「それより……これ」 「え……」 「やるよ。受け取れ」 やや乱暴に渡されたのは、大きめのビニール袋。 袋の中には菓子パンがいっぱい。 「さっきの包丁のお礼。たいしたもんじゃないけど」 「いいんですか……?こんなに、たくさん」 「別にいいよ。黙って受け取れ」 「ありがとうございます」 一宮さんは「じゃあな」と言ってお店に戻って行った。 わざわざお礼するなんて、 やっぱり優しい人なんだね。 もっと一緒にいれたらいいのに……。 もっと一宮さんと一緒にいたいな……。