月光の下






「早く泣き止め。俺が泣かせたみたいじゃん」


「そうですね……ふふっ」


「こんな時に笑うなよ……」



アタフタしてる一宮さんが少し面白かった。


いつもは無愛想で、
冷静沈着な人だから。





「あんたといると、調子狂うけど……楽でいい」


「それって……」


「何……?」


「楽しいって事、ですか……?」




おめでたい解釈だが、そう思いたい。



私は一緒にいると、安心する。
殺し屋なのに心からホッとするの。






「ま、そう解釈したいならすれば?」


「じゃあ、そうします」




私がそう言うと、一宮さんは一瞬だけ小さく笑った。