月光の下






「俺が殺し屋って、理解してんの?」


「してます」


「俺、何人も殺してきたの」


「……そうでしょうね」




平然と答える私を、
一宮さんは驚いた表情で見た。





「俺は、いつ捕まってもおかしくないと思う。今は上手くやってるけど、そのうちボロを出すかもしれない。警察に捕まるかもしれない」


「……」


「捕まれば、即行……死刑だろうな」




ブルッと。
一瞬、全身に激しい震えが走った。





「死ぬ時は、何も考えず、何も思い浮かべず、頭の中は真っ白で逝きたい……」



そう話す彼の表情は、儚くて、繊細なガラス細工のようだった。