月光の下






「お前……小動物みたいだな」


「しょ、小動物!?」




顔を上げた瞬間、目に映ったのは、口に手を当てて笑う一宮さんの姿。



わわっ!!
こんなの、反則……。





嘘、みたい……。
笑ってる。
あの一宮さんが、今、笑ってる。



無表情なのもいいけど、笑った顔も……綺麗。





「笑わないでくださいよ……」


「あー、悪い悪い」


「もう……」




私はこの時、
息苦しい家や学校の事、
嫌な事を何もかも忘れていた……。





「で、何しに来た?」


「あ……」



そうだ。
ここに来た目的は……。