月光の下






次の日。
ドキドキしながら一宮さんが働くパン屋へ。


学校の帰りに寄った。


もちろん。
昨日の包丁を持って。






「こ、こんにちは……」



お店の中に入ると、店番をしてた一宮さんが「あぁ」と小さく返事をした。



緊張しながら、
彼がいるレジカウンターの前へ。





「……何か用?」


「……」




今の彼は、地味な姿をしてる。
モサッとした頭にメガネ。



なのに、メガネの奥の瞳がしっかり私を捉えてる。




そんなに見られると、恥ずかしい……。