キスについての発言がマズかった!?


詳しくはわからないけど、とにかく不愉快そうな顔つきをしている。



「人の過去、詮索すんのやめろよ」


「ちがっ…そんなんじゃなくて……」


「アイツとお前。そもそも、別格だし」


うっ…。


そんなの、わかってる。


だけど、そんな言い方ってないよ…。






いつの間にか表情をなくした涼くんが、


ゆっくりとあたしに近付いてくる。


そして、


その、冷たい指先をあたしの顎下にそわせた…。


ドキドキするっていうより、


怖い…。


数年足らずしか、涼くんのことを知らない。


それでも、イジワルだけどホントは優しい人だって信じていた。


それを覆すような、


ガラス玉のように感情のない、


冷たい瞳…。