私は、お店の前のベンチで、足を動かしながら待っていた。



ーー蘭、はい、どうぞ

ーーわぁっ!ありがとう!お母さん!!




ぬいぐるみを私に渡して、私はそのぬいぐるみをギュッと抱き締めた。




ーーじゃあ、帰りましょうか

ーーうんっ!!




その時、事件がおきた。



パンッッ



ー【動くな!!!!】



ーーなっ、なに?!!



パンッッと音がし、その方向を向くと、




ー【一歩でもうごけばこの拳銃で撃つぞ!】




男が拳銃を振り回していた。


お母さんも、お客さんも怯えている。


私も勿論、怯えた。


怯えながら泣いていると、拳銃を持った男と目があった。



ーーひっ!!



ー【おい、チビ、こい】



私は拳銃を持った男に”こい”と、言われた


でも、私は足がビクビクして歩けなかった。立ってるのもやっとだった。




ーー蘭…。いきなさい

ーーえっ…え…?なん…で?



お母さんは、私の肩をつかみ、そういった

お母さんは、真剣な目をしている。



ー【おい、何してる。はやくこい】


ーー蘭。絶対、助けるから。


ーーおっかあさん…。…わか…た…。




頑張って足を踏み出し、拳銃を持った男に近づいた。


男は、拳銃を腰にしまい、ナイフをだした