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「いいか。しっかりと備えろ。いよいよ決戦の時だ」

もう夜はすぐそこという頃、アルファスは身支度を整えていた。

とうとうこの日が来た。

今夜はエリーシャが悪鬼となって蘇り、ティオリーン帝国を滅ぼすと宣言した日である。

風呂に入り全身に香油を塗ると、守護神ドロスを打ち出した鎧を身に付け始める。

そんなアルファスを見て、巫女が床に膝を付き口を開いた。

「守護神ドロスとヘパイストス神のご加護が、きっとこのティオリーン帝国を守って下さることでしょう」

「苦労を掛けたな。感謝する」

アルファスのものをはじめ兵達全ての武具と武器は、巫女達が交代で昼夜を問わず祈りを捧げ、ドロス神と鍛冶神ヘパイストスの祝福を受けたものである。

「行くぞ」

時間をかけて武装を完了させると、アルファスは大股で歩き出した。

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日は落ち、闇が広がる。

いつエリーシャが蘇ってもおかしくない時間である。

アルファスは宮殿を出てドロスの神殿へと足を進めた。

そんなアルファスを澄んだ声が呼びとめる。