“落とし前をつけてくる”
そう言い残して北見さんが事務所を出て行ってから1週間。
電話もメールもなしのつぶて。
落とし前をつけるどころか、逆に大介さんにやり込められているんじゃないかと、夜も眠れない日が続いていた。
静か過ぎる事務所で一人(プラス二匹)、ぼんやりとデスクに頬杖を突いていると、ドアがノックされる音に飛び上がった。
――北見さん!?
足をもつれさせながら、なんとかドアまで辿り着く。
開いたドアからは――……
「沙織さん!?」
思わぬ人が顔を覗かせた。
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