そうそう、あと十分くらいしたら押すし。 親が出たらどうしよう、なんて怯えてねーし。 でもそれならせめて、お母さんで…なんて思ってねーし。 なんて家の前で一人で思ってた俺は明らかに不審者だったらしく。 「あの…うちに何か用かしら?」 ついに家から女の人が出てきてしまった。 いや、当たり前だ。普通に考えて俺は不審者だった。 バカみたいに背が高いから、威圧感さえもある。 てか良かったよ、髪赤くなくて。