友也は気まずそうに目を逸らすと、あわあわと戸惑い出した。


明らかに何か隠してるな。




「だって珠妃ちゃんの為なんだったら、別に私に言ってくれたっていいよね? ていうか友也なら普通私にすぐ報告してくるはずじゃん」


「…そう…かな」




友也はあははと苦笑いする。


…友也って嘘つくの下手だなぁ。



そして友也は言う事を決めたようで、諦めたようにハァと溜息をついた。




「……もうすぐ、美乃の誕生日だろ?」


「……あっ」




気まずそうな友也を見て、私は全てを察してしまった。


こ、これは…。




「あーあー、サプライズにするつもりだったのにー!」


「ご、ごめん…ありがとうっ…」




友也は困ったように笑ってみせた。


どうやら友也は私の誕生日の為に、珠妃ちゃんのバイトの残りを貯めてプレゼントを買うつもりだったようだ。


……ありがたいけど…申し訳ないことしちゃったな。


ていうか、もうすぐって言っても割とまだまだ先な気がするけどね…。