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「美乃ちゃん、お兄ちゃんと何かあった?」
唐突に私を見上げて言ってきたのは珠妃ちゃん。
今日は久しぶりに珠妃ちゃんに絵本を読んでたんだけど…。
「な、なんで…?」
「なんかお兄ちゃんおかしいもん。いつも通りなんだけど、美乃ちゃんの名前出すと明らかに動揺してる」
ま、まじか…。
さすがに珠妃ちゃんも気付くよね…。
「喧嘩?」
「…うーん、喧嘩ではないんだけど…」
「珠妃は美乃ちゃんとお兄ちゃんが仲良くしてないと嫌だな」
「…珠妃ちゃん…」
寂しそうに眉を下げる珠妃ちゃんを見て、私はその可愛い頭を優しく撫でた。
ごめんね珠妃ちゃん…。
私も、友也とはずっと仲良くしてたいんだけど…。
友也がどう思ってるのか…分からなくて…。
私が少し溜息をつくと、珠妃ちゃんはその大きな瞳で私をじっと捉えた。
「…美乃ちゃん」
「うん?」
「お兄ちゃんは、絶対美乃ちゃんのこと嫌いにならないよ」
…え…?
驚いて珠妃ちゃんを見つめ返すと、彼女は少し口元を緩めて微笑んだ。


