最低王子と恋の渦





「…もっと早く私が気付けてたらなぁ…」



「で、田中さんはいつ自覚したの?俺への気持ちに」



「え…私?」







私かぁ…。


うーんと思い出しながら、私は空を流れる白い雲を目で追った。




…あ。







「確か、三鷹くんの家に初めてお邪魔した日だったかな」



「…川平達とテレビ観たあの日?」



「そうそう」



「……どこで自覚したの」



「えっと…、

三鷹くんが他の子のことをすっごく想ってるんだなーって考えたら…

なんか、嫌だなって思って」







…ん?

待てよ。








〝……田中さんは、ある人を大切にしたい時…どうする?〟









つまりあの時、三鷹くんが言ってた〝ある人〟って…。



わ、私のことだったのかな…?








「…他の子って…。

それって、田中さんはその勘違いのおかげで自分の気持ちに気付いたってこと?」



「ま、まあそうなるかな…」



「まさかここにきてその勘違い癖に救われるとはね…」



「あ、あはは」






ハァと大きく溜息をつく三鷹くん。




…最初は片想いからスタートしてたと思ってたけど、


ずっと両想いだったなんてね…。



とんだ遠回りしてたんだなぁ。