最低王子と恋の渦





「……っみ、三鷹く、」



「川平とか和久井ばっかり田中さんにちょっかいかけててさ、彼氏なのに俺なんにも出来てないんだけど」






綺麗な顔が更に近付いてきて、私は更に固まった。

さっきから心臓がバクバクと暴れ倒している。







「ま、前に教室で抱き締めてもらったよ…!」



「は?あんなので足りると思ってるの?」






た、足りないんですか…っ!?


私はあれだけでも充分いっぱいいっぱいなんだけども…!







「じゃ、じゃあ何を…」



「田中さんなりの愛を伝えてみて」



「…は、はい!?」



「これがお願い」







そう言って、三鷹くんは不敵な笑みを浮かべる。


かああっと熱くなる顔も気にせず、私は必死で脳をフル回転させた。





愛!?また愛!?

よくもまあそんな恥ずかしいこと言えますね!?


ていうか愛を伝えるって一体どうすれば…っ?


抱き締めるだけじゃ駄目なんだよね…。

でもそれなら他に何をすれば伝わる?


何をすれば三鷹くんは満足してくれる!?




悶々と悩んでいると、目の前の三鷹くんは不意にフッと小さく吹き出した。