最低王子と恋の渦






「田中さんは藤本さんのこと聞いてたんだよね?」





そう三鷹くんはゆっくり歩を進めていく。

私もその隣を並んで歩く。


…よりを戻したがってたこと、かな。





「うん…」



「元気がなかったのはそのせい?」



「う、……へ?」





驚いて隣を見上げると、そこには不敵な笑みがこちらを向いているではないか。

…ど、どういう意図で聞いてるのこの人。





「さ、さあ?」



「ふーん」



「……」





…謎過ぎる。

まあ今更三鷹くんの意味不明さには驚かないけどさ…。


さっき驚いたけど。



あ、そうだ。





「じゃあさっき藤本さんからのメッセージになんで笑ってたの?」



「は?何、そんなとこ見てたの?」



「た、たまたま見ちゃって…」



「携帯見てニヤけてる俺も気持ち悪いからいいけど。…まあなんていうか…、田中さんには言わないかな」



「…え、えぇ!?なんで!?」



「田中さんには言えないから」



「だからなんで!?」



「言いたくないから」





め、めんどくせえええ!

なんでこんなに頑固なんだ!?


そんなこと言われたら余計気になっちゃうじゃん…!


…もう諦めるけどさぁ!