最低王子と恋の渦






思考停止した後、私は目をパチクリとさせる。




友也は至って真剣だった。










「な、なんで?」



「美乃誕生日だろ?」


















…あ。





私はなんとなく、全てを悟った。




友也は珠妃ちゃんの分とそのついでで私の誕生日の分のバイト代も貯めてて。



友也は私のこときっとまだ好きで。



このデートで告白をするつもりなんだ。







…でも、私は



その友也の気持ちに応えることは出来ない。
















「だから、な!お願い!」












私の答えは出てる。



こういう時どうすればいいのか分からない。


もう、ここで断った方がいいのかな…?


















「…ゆ、友也私…、」



「はーい話は聞いてたよー。美乃行ってきなさーい」



「な、菜々っ?」












そこで突然現れた菜々は、私の肩に腕を回してそんなことを言ってきた。



い、行って来いって…。













「で、でも私、」



「ほら川平くん美乃行くってさ」



「ほ、ほんとか!?ありがと美乃!」



「えっ、ちょっと待って友也、」



「じゃあまた土曜日!」
















あっという間に去って行った友也を私は行き場のない手で見送る。