そして霊素を用いる二つの能力は鳳凰のもの。

ブラッティロード(血塗られた道)
ブラッティフィールド(血塗られた空間)

この二つである。
基本は自分の血を代償とすることであり、ブラッティロードの発生からブラッティフィールドを発動させる。
ブラッティロードは自分の血を自由自在に操る。
まずの根本としては、自らの武器である虚朱槍フェニックスを召喚する。その応用として自らの血で朱道が知る物ならば作り出すことが出来る。
しかも強度を増し弾丸として放出することも可能。
血の創造により使用する血液は数滴で、何倍ものモノを創造できる。だから意外にも消費は浅い。
ブラッティロードはもう一つ、ブラッティフィールドを発動させるための準備に使用する。
そうして発動されたブラッティフィールドは正に血の監獄。
自分と対象だけを閉じ込め別の空間と化す。その際には今までいた世界とは隔離される。
その中では朱道の思うがままの攻撃を繰り出すことが可能。
この空間から出るには朱道の意思で出してもらうか、もしくは発動者である朱道が死んだ場合のみである。
ブラッティフィールド内で血を流すという行為は禁物であり、相手の血は自動的に朱色の反捲が発動し相手の能力を使うことが出来る。
朱道自らの血はこの空間を強化する。

この三つの能力を朱道は全て熟知している。そして当り前のように使いこなす。
そうして朱道の戦いは更なる地獄、いやそれよりも深い世界へと変わって行くのだった。
もちろん朱道はそのことを喜び楽しむ……。