帰ってきたライオン


健全な男女の関係じゃない。
一緒にいてごはん食べてテレビ見てお茶飲んで風呂入って明日跨ぎには寝るって、

それ、お年寄りの行動じゃないですか。

と、至極まっとうな感想を述べてくださった上田さんは、最初こそ信じていなかったけれど、最終的には受け入れてくれたようで、まじまじと私の顔を見てきた。

「なんかもう美桜さんと松田氏の関係がよくわからなくなってきましたが、とりあえずあれですね、中学生の恋愛? 松田氏と一緒になるためには早めに松田氏の部屋のおばけには出ていってもらったほうがよさそうですよね」

「一緒にはならないけど、そうだね」

そうだ、おばけのせいではないか。
こうなったのも、もとはといえばおばけくんだりが松田氏の部屋に居すわり続けているからこういうことになる。

ということは、その見えないおばけ氏に出ていってもらうかもしくはさっさと成仏してもらうかしたら、きっと松田氏も帰れるんだと思う。

そうか、きっと霊媒師とかそういった胡散臭い類いの団体にちゃちゃっと来てもらってささっと南無南無してもらえば済む話ではないか。

帰ったらネット検索しよう。

「絶対また明後日な方向の考え方してますよね美桜さん、なんか、松田氏可哀想。てか、その元彼氏にもそんなんだったからふられたんじゃないんですか」

「ひどっ」

「どっちが」

上田さんが言わんとしていることも分かるよ。
確かに私は変な方向に考える節がある。
更には自己肯定しているところもあるので、自分のいいように解釈したりもする。

しかし、ここぞというときの『感』はピカ一だと自負してる。

例えば、小学校の頃、4月の先生の移動で新しい先生が壇上に上がって挨拶しているとき、あ、この先生いいなって思っていると、その先生が担任だったということが何回もあった。

あ、あの人から電話きそう。って思うと直後に来たり。メール来るなって思って電話を見た瞬間、メールが来たり。予知夢を見たり。

そういう『感』はあるし、それは正しいと思っている感もある。