「これなんかいいんじゃない?」
「そうですね、いいかも。でも少し小さくないですか?」
「あの狭い部屋にそんな大きなこたつ置いたら身動きとれないよ」
「僕のほうの陣地にはみ出していいですよ」
「……松田氏いまなんと?」
「あ、違いましたね」
「僕のほうの陣地はありませんでした。僕のお借りしている借地にはみ出してもらって一向に構いませんので」と言い直した。
結局、この冬の寒さは前代未聞、未来的に来る大寒波に注意したれり。というニュースを聞き、ベランダのガラス戸がガタガタと風に揺らされているのを聞いたとたん、寒くなった。
じゃ、こたつの支払いは折半で。
という話でまとまり私たちは近くの激安ホームセンターに来ているわけだ。
防寒はばっちり。
この前のセールで買ったグレーのフワフワのファーつきのコートにダークブラウンのブーツ、お気に入りのワンピ。襟のところにも大きめのファーがついていて、その可愛さに一発即買いしたものだ。
松田氏はチノパンにネイビーのコート、赤いマフラー。ポイントにグリーンの刺繍が入っている。
遠目に見てもなんだか1人クリスマスをしているようにしか見えない。
そんな私たちが今目の前にして議論の題としているのが、
こたつだ。
色は白で決まり。
問題は大きさだ。
私は小さいので十分だと思うのだが、松田氏は大きいのを買おうとする。
これからもっと寒くなって鍋とかやった場合、大きめのほうが物も乗るし床に食材を置かなくてすむからきれいだよ。友人呼んだ時にもいいですよと、松田氏は引かない。
別にじかに置くわけでもないんだからいいだろうにと思うが、まあ確かに大きめのほうが友人を招いた時にもいいかもしれないと思い始め、結局、松田氏の持ってきたこたつで話がまとまった。

