やはりグリーンにも松田氏にも連絡がつかないという結果になった。
ランチ後に街中を探してはみたが見つからず。
ここはひとまず家で練り直すってことで今こうして家についたわけだがしかし、家の中は誰もいない。
松田氏が帰ってきた気配もないし、人が入った形跡もない。
「まじありえねえあいつ」
「なにやってんだろう」
「あいつら二人でいるとしか考えられん」
「やっぱりそうなのかな」
「じゃなきゃお互い連絡つかないなんてことねーだろ」
「だよね」
「ちっ。どうやったら捕まえられっかなー、くっそー」
頭をかきながらイライラしてい羊君を見て、なんだかホッとしている自分もいて、そうなると今度は何一つ連絡をしてこない松田氏にイラッとしている自分もいた。
「松田氏、絶対許さない」
「俺も。あいつもグリーンもどっちもな」
「何考えてんだろ!」
「最悪なことだけは考えたくないけど、さっきからうっすらかすめやがる」
「私も」
二人とも頭に血が上り始めて、とりあえず一致団結し、固く結束を結んだ。
連絡がつかない以上どうにもならない。
羊君はオーストラリアの家に電話をしているものの、やはり出る気配は無い。
となったらあれだ、松田氏がここに帰ってくるのを待って、説い正すしか方法はない。
もし、二人が一緒にいるとしたら?
どこかのホテルだろう。
そういういかがわしいところじゃなくて、外国人旅行者が泊まるユースホテルか、普通のシティーホテル。はたまたせっかくなんだからとスターつきホテルになるはずだ。
とはいえ、この東京にホテルというものは何百とある。探せるものじゃないし昨今の個人情報によれば誰が泊まっているかなんて教えてくれないだろう。
時計の針はもうすでに7時を回っていた。
帰ってくるならばそろそろだ。それに昨日は帰ってきていないんだから今日こそは帰ってくるだろう。
帰ってこなかったらそれはそれで、怒る。
電話を確認した。着信は無い。
LINEは……
「既読になった!」
「よしまじか! じゃあいつのことだからレスは早いな」
「たぶん」
「よし」
待つこと数分、
『成田さん、昨日は連絡もせずにすみません。本当にごめんなさい。申し訳ありませんが、今日も帰れそうにありません。ごはんは羊さんと食べてください』
「っっっはーーぁぁぁぁぁぁあああ?!」
「なんて?」
奪われた電話、松田氏から来たLINEを見て羊君は、
「っっっっはーーぁぁぁぁぁあああおいー!! なんだこれふざけんな! なんなんだあいつは!」
怒鳴った。
足をどんどん踏み鳴らし、怒鳴り飛ばした。
私はと言えば、唖然としてぼけっと宙を見ることしかできなかった。

