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9月下旬、風に涼しさを感じる頃、


幸せな恋に浮かれて、張り切り過ぎてしまったのか、

クロアイが生徒会に目を付けられた。




放課後の生徒会室は、会議中。



全メンバーが揃って厳しい顔で議論しているのは、

“クロアイ夢見板”について。




雑魚メンバーの地味男が言った。



「予知などと、非科学的なことは信じられません。


恐らくクロアイは、学園内で何かが起こりそうな気配を見つけるのがうまいのでしょう。


それを入念に調べた後の推測を、
予知夢と言って書き込んでいるのではないでしょうか?」




鼻息荒く、ドヤ顔で持論を展開する地味男。



叶多くんは会長椅子に座っているが、

目を閉じて動かないので、
寝ているのだと思う。



私は磨いたばかりの爪の光り具合をチェック中。



桜貝みたいな自分の爪にうっとりしながら、


地味男の意見に、

「8割ハズレ」
と心で呟いていた。