「はい!天野聖架です!好きなものはマカロ

ンと、数学と親友の妃夏です!えーっ

と…そろそろ彼氏が欲しいなって思ってます

よろしくね!」

「よろしくー!!」

とクラスメイトからの声。

聖架…私、本当に聖架が親友で良かっ

た!!

聖架と出会ったのは中学2年の頃のグループ

学習で、あの時私は3人グループで2人1ペア

だったからあぶれちゃって、聖架が声をかけ

てくれたんだよな…。それから仲良くなっ

て友達から親友になったんだっけ…。

思い出にひたっていると、突然黄色い悲鳴

が聞こえてビックリする私。

何事!?

悲鳴と一緒に開いたドアの方を見ると、1

人の男の子が、

「ちわーす、遅れてすみませーん!」

と言って教室に入って来た。

「遅いぞ新條。次の自己紹介はお前だから

早くしろ。」

新條…くん。前の席の人か…っていうか、い

つの間に自己紹介サ行までいってんの!?

どーしよ…考えてナイ!!

1人あたふたしていると、

「えーっと…たぶんオレの席の後ろの

人、話きーてる?」

と明らかに私にかけられた言葉にビクッと

身体がふるえた。

「えっ…」

私が声を出したと同時に新條くんが、私の

席の所に来て、

「オレは新條琉貴です。好きなものは、国

語と英語と社会と君みたいにボーッとして

る子で、嫌いなものは集団かな?よろしく

ね、妃夏ちゃん。」

そう言って前の席に座る新條くん。

なんかとても悔しい気がする……!

この人の第一印象は間違いなくイヤな奴。

絶対この人とは関わんない!!

「じゃあ次、皇。」

よし、一旦忘れて笑顔で、

「はい…!皇妃夏です!9月20日生まれ

のO型です!好きなものはキムチとキノコと

親友の聖架です!ぜひよろしくお願いいた

しますです!」

わーっ!!緊張して言葉変になったし!!

それに聖架とキノコとキムチ一緒に言っ

ちゃった!!

「あははは!!皇さんおもしろーい!」

「よろしくねー!」

とクラスの人達からの言葉。

良かった…ハズしたらどうしようかと思っ

た。うん、良かった良かった。

「よろしくね、妃夏。オレお前気に入っ

た。」

そう言った新條くんは、少し笑っていた。

ってか勝手に呼び捨てしないでよ!