「あ!紅城君・瞬介、あそこに千花ちゃん達が居るよ」

「あ!ほんとだ!!千花ちゃーん!!」

「………お前らなぁ、人の話を」

秋人君たちが、こちらに手を振っているので、私も手を振り返す。

「「やっぱり、千花ちゃんは可愛いなぁー」」

「馬鹿かお前ら」

「な!なんだと!瞬介でも千花ちゃんの事悪く言ったら容赦しないぞ!!」

「そうだぞ瞬介、千花ちゃんは俺達のアイドルなんだからよ」

(アイドルって……)

「おはよう、皆さん」

「おっはよー!千花ちゃーん」

秋人君が私に飛び付いてきた。

「あ、秋人君!」

西村秋人(にしむらあきと)君は、私のいとこで小さい頃からよく一緒に遊んでいた男の子。