「本当は、早くお父さんが帰って来てくれれば、私もゆっくり出来るけど」

「…そうだね。がんばっ…てね」

やばい、言葉つっかかった。

「千花も頑張んなよ、勉強と将来に向けて」

将来に向けて?どういう意味だ。

千花も将来に医者になるのか?

お姉さんは、一度俺の頭を優しく撫でてから、部屋を出て行った。

(なら、俺も部屋で食事するか)

俺は、メイドにそう言い、千花の部屋へと入る。

「何だここ……」

部屋の中は、レースだらけでそこら中にぬいぐるみが散らかってる。

「あ、あいつ、こんなラブリーな部屋に寝てんのかよ…」

何だか、気が遠くなってきた。

「あー…、早く自分の体に戻りて」