放課後、荷物をまとめながらりえはソラと一緒に病院へ行く事に決まっていた。



ソラはどうしてもりえを一人にしたくないらしく、家にまで着いてくると言い出したのだ。


最初はそんな心配などいらないのに、と思っていたのだが、ソラが一緒なら勇気も安心するかもしれないと思い、一緒に連れて行くことにした。


「りえのお父さんってサラリーマンだよねぇ?」


「そうだよ?」


「じゃぁ挨拶とか普通でいいかなぁ」


まるで、恋人の父親に会う彼氏のようにドキドキしながらソラが聞く。


「そんなの考えなくてもいいわよ」


と、りえは苦笑する。


「ダメよ、始めの印象が肝心なんだから!」


なにやらソラは俄然やる気を出している。