特にりえは昨日のリアルな夢が今、ここに現実として存在しているように感じ、全身が冷たくなる。


シンとなる部屋の中、誰かが廊下を歩いてくる足音が聞こえた。


「誰……?」


ソラが小さく声を上げる。


しかし、それに返事をする者はなく、ただ全員の目が扉へ注がれる。


コツコツコツコツ……、徐々に徐々に近づいてくる足音。


何の迷いもなく、まっすぐにこの準備室へ向かってくる。


コツコツコツコツ。


コツコツコツ。


扉の前で足音が止まる。