結局、なんだかんだで二人が眠りに着いたのはすでに午前二時を回ってからだった。


「明日遅刻するぅ」


と言いながらも、さやかは久しぶりにビールを口にしていた。


その日、疲れていたためか、りえは奇妙は夢を見た。


真っ青な空が続く中、りえは一人で砂浜に立っている。


どこにでもあるような砂浜だが、何故だか懐かしい雰囲気が漂っていて、潮風に目を細める。


青い海と青い空が一体化する水平線にはイッセキの船が汽笛を鳴らしながら煙を吐き出す。


すばらしく綺麗な光景に、胸の高鳴りを覚えるりえ。


その時、スカートを引っ張る感覚に、視線を移した。