国方とソラはまだ砂浜にいた。


ぽつりぽつりと砂浜に現れる人。


「そういう事か」


ぼんやりと、家に帰る人々を見ながら、国方は呟いた。


さっきの、りえと母親と未来の三人のやりとりが、脳裏にまるで映像のようになって流れ込んできたのだ。


「妹……だったんだ。私、りえを疑ってひどいこと言ったよね」


ソラが思い出して苦しそうに言う。


「仕方ないよ、あの時は本当に皆混乱してたじゃねか」