一瞬振り向くと、鬼のような安田が追いかけてくるのが見え、りえは目をつむってその場から一気に飛び降りた。


それに続き、ソラ、国方も。


着地する時に足がジンジンと痛んだが、大丈夫、生きている。


「行くぞ」


国方がすぐに立ち上がり、うずくまっているソラを抱きかかえて走り出した。


りえもそれを追う。


幸いにも門は開いていて、ここでは時間をとられずに済んだ。


とにかく、三人は走って走って走って……。